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たてやま 戦争遺跡ダイジェスト
5.赤山地下壕跡
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赤山地下壕跡 |
海上自衛隊館山基地(館空)のすぐ南側に標高60メートルの「赤山」と呼ばれる小高い山がある。凝灰岩質砂岩などからできた岩山の中には、総延長2キロメートル近くの地下壕(要塞)跡と、巨大な燃料タンク基地跡などが残っている。基地の建設のときに十分な地質調査をし、その後海軍の専門工作部隊によって建設された地下壕と思われる。大部分は素掘りのままであり、今でもツルハシの跡が鮮やかに残っている。
証言によると、地下壕は1930年代半ば頃から極秘で建設され、掘った土砂は海岸の埋め立てに運ばれたという。完成した地下施設から随時使用されていたようで、15年戦争の中で実戦用として使われたとすると、全国でも大変珍しい地下施設である。
今のところ記録はほとんど残されていらず、証言も極めて少ないが、「館空」関係者や住民の証言から推測すると、地上にある航空基地の軍事機能の一部を地下壕に持たせていたのではないか。また、「館空」基地やその周辺の防空砲台を指揮したり、航空戦略の戦闘指揮所の役割をも持っていたとすると、地下航空要塞的な機能があったのではないかと思われる。
地下壕内部の形状から見ても、基地の司令部・戦闘指揮所・兵舎・病院・発電所・航空機部品格納庫・兵器貯蔵庫・燃料貯蔵庫などの施設があったといわれる。
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赤山内部図
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赤山 入口
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赤山 内部
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